好きなもの2 『プロちち』
心が動いた時に、書く好きなものシリーズ。
シリーズ化に成功しました(笑)
このシリーズは自分の好きなものをただ語るというシリーズです。
、本でも、文房具でも、場所でも、瞬間でも、人でもただそのものの好きなものを書くというシリーズです。
第一回は、Ashfordのシステム手帳を紹介しました。
今回は本。
それも漫画です。
逢坂みえこさんの『プロちち』
アスペルガーを抱えるお父さんが、主夫として育児をする、そして成長していくというストーリーです。
この本のとにかく好きなところ。
それは赤ちゃんの絵がかわいい。可愛すぎる。
子供が欲しい願望がなかった私がなぜか子供欲しいと思ったほどです(苦笑)
1つ1つの愛くるしい表情や、冒頭のシーンでミルクを飲むシーンとか可愛すぎて、もうもうもう悶絶でした。
赤ちゃん特有のあの丸みを帯びたフォルム、困惑した表情、そして絵の構成?というか細かいところまで手が届いている絵。
逢坂みえこさんは私は恥ずかしながら存じ上げなかったのですが、これは私の中の好きな作者さんなのでは…と心の中で思ってます。
ですが、赤ちゃんの絵がえげつなくかわいいだけではないんです。
というか、こっちがメインです。
そうアスペルガーをもつお父さんが、成長していくストーリーがメインで赤ちゃんは媒体になっているのでは?と思います。
私もグレーゾーンではありますがその傾向があると昔から言われていました。
だから、なんとなく主人公のお父さんに感情移入するシーンがあるし、心がえぐられることも多々あります。
例えば、ストレスがあると髪の毛を大量に抜いてしまうこと。
あまり、人の感情が読めないこと。
私の母親がそのことに気づいてくれて、教えてくれました。
これは、漫画の主人公とそのお母さんとは違います。
そのことは私にとってすごく幸運だったと思います。
ただ、私は今でも発達障害と言っていいのだろうか、ただ怠けているだけなのではないのかという疑問は常に立ち回ります。
ただ性格が悪いだけじゃないのか、ただ面倒くさがりなだけでないのか。
それをそういう障害という一言で片付けていていいのか。
今でこそその障害は社会的認知度がだいぶ上がりましたが、それをいうことは大きな勇気がいるし、それを言って理解してくれた子って1人ぐらいだと思います。
そんな現状の私にとってこの本はホッとしたのでは?と思った方がここまで読んで思った方が多いと思います。
でも、この本は私にとって辛い部分も多いです。
このお父さんの症状は私とは違う部分が多いです。
あんなに、しっかりしてないし、完璧にやる方が私は苦になります。
要するに、人によってかなり症状が違うのでやっぱり自分がただダメなだけなんだと思うわけです。
ただ、みんなに当てはまる話なんて無理な話です。
逢坂さんの漫画を読んで心がえぐられ、でも、それはいいえぐられ方というか、自分にとっていいえぐられ方なのです。
そんな本です。
人の心をえぐる本なのです。